【虫垂炎の原因】食事・ストレス・便秘・遺伝との関連は?原因菌は?

虫垂炎原因外科
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虫垂の閉塞が関与していると推測される

いきなりですが、結論として、虫垂炎の原因は未だ完全には解明されていません。

ただし、虫垂の内腔の閉塞が、急性虫垂炎の主な原因であると考えられています。

虫垂炎原因

虫垂の内腔を閉塞させるものとして、

  • 糞便(糞石)
  • 虫垂結石
  • リンパ組織の肥大
  • 腫瘍(虫垂や盲腸の癌、カルチノイド、その他)
  • 消化管造影検査で使用されるバリウム

などが挙げられます。

虫垂内腔の閉塞の頻度は、炎症の重症度とともに上昇します。

糞石や虫垂結石は、穿孔や膿瘍形成のない単純性急性虫垂炎の40%、穿孔のない壊死性虫垂炎の65%、破裂を伴う壊死性虫垂炎のほぼ90%に認められます。

[Origin of Acute Appendicitis: Fecal Retention in Colonic Reservoirs: A Case Control Study - PubMed])
[Nitecki S, Karmeli R, Sarr MG. Appendiceal calculi and feca-liths as indications for appendectomy. Surg Gynecol Obstet. 1990;171:185-188.]

虫垂炎と食事・ストレス・便秘・遺伝との関連は?

糞石が原因になり得るため、便秘や食事・食べ物やストレスなどが関与している可能性はありますが、エビデンスとしては、明らかな相関関係は指摘されていません。
遺伝についてもはっきりとした関係性は証明されていません。

虫垂の内腔の閉塞から虫垂炎に発展するまでのストーリー

以下のようなストーリーが伝統的に考えられています。

1. 虫垂近位部での内腔の閉塞
2. closed loop obstruction
3. 虫垂の膨張
4. 粘膜分泌の継続および虫垂内の細菌の異常な増殖
5. さらに虫垂が膨張し、虫垂内圧が上昇
6. 虫垂内圧が静脈圧を超える
7. 虫垂で高度の鬱血が生じる
8. 虫垂の粘膜の血流障害が起き、梗塞による粘膜障害が起きる
9. バリア機能低下により虫垂へ細菌する。
10. 虫垂の内圧上昇、細菌の侵入、血流低下、梗塞の悪化によって、虫垂が穿孔する

ただし、これらが全ての症例で確実に進行していくわけではなく、特に介入しなくても自然に軽快する虫垂炎が存在するのも確かです。

虫垂炎の原因菌

虫垂炎に関与する細菌として、大腸菌やBacteroides属を始めとした嫌気性菌の関与が想定されています。

炎症を起こした虫垂の細菌叢は、通常の虫垂の細菌叢とは異なります。
正常な虫垂の吸引液では25%であった嫌気性菌の頻度が、炎症を起こした虫垂の吸引液では57%まで増えていました。嫌気性菌の異常増殖は虫垂炎に関与しているようです。
[Bacteriology of the Appendix and the Ileum in Health and in Appendicitis - PubMed]
また、炎症を起こした虫垂壁の組織からは、事実上ほぼ全て、大腸菌とBacteroides属が培養されます。
[The Role of Bacteroides Fragilis in the Pathogenesis of Acute Appendicitis - PubMed]
Fusobacterium nucleatum / necrophorumは、正常な盲腸の細菌叢には存在しませんが、炎症を起こした虫垂の62%で確認されました。
[Acute Appendicitis Is Characterised by Local Invasion With Fusobacterium nucleatum/necrophorum - PubMed]

他にも、Peptostreptococcus、Pseudomonas、Bacteroides splanchnicus、Bacteroides intermedius、Lactobacillusなどの関与もあるようです。

Bacteroides属の増加と炎症の程度は相関があるようで、壊死性または穿孔性虫垂炎では、Bacteroides属が関与することが多いようです。

まとめ

虫垂炎の原因は不明

虫垂の内腔の閉塞が関与している可能性が高い

虫垂の内腔を閉塞させるものとして、糞便(糞石)、虫垂結石、リンパ組織の肥大、腫瘍(虫垂や盲腸の癌、カルチノイド、その他)、消化管造影検査で使用されるバリウムなどがある

便秘や食事・食べ物やストレスなどが関与している可能性はあるが、不明

虫垂炎の原因菌として、大腸菌やBacteroides属を始めとした嫌気性菌が挙げられる

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