急性虫垂炎の画像検査におけるCTと超音波(エコー)の使い分け

外科

急性虫垂炎を始めとした急性腹症の診断において、超音波(エコー)とCTが有用であることは周知の事実です。

では、この2つの検査を使い分ける時に、どのような点に注意したら良いのでしょうか?

2つの検査を的確に使い分けるためには、超音波とCTの、それぞれのメリットとデメリットを理解しておく必要があります。

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超音波のメリットとデメリット

超音波のメリット

①放射線被曝がない

②リアルタイム & ダイナミックに臓器を観察できる

③圧痛の強い箇所を同定できる

④痩せた患者は観察しやすい

超音波のデメリット

①検査の精度が実施者の技量・経験によるところが大きい

②客観性・再現性に乏しい

③CTほどは広範囲な観察ができない

④腸管のガスがあるとその後方が見えない

⑤詳しい観察には時間がかかる

⑥肥満の患者では観察しにくい

CTのメリットとデメリット

 

CTのメリット

①客観性に優れる

②広範囲の観察が可能

③検査時間が短い

CTのデメリット

①脂肪の少ない患者には不向き

②放射線被曝がある

③エコーよりもコストが高い

まとめ

肥満で脂肪の多い患者はCTで観察するのに好都合です。

逆に痩せて脂肪が少ない人(小児など)はCTは不向きです。

そして、CTには(許容される量ではあるものの)放射線被曝という大きな問題もあります。

小児は超音波で診断をつけやすいことが多いので、合併症(膿瘍など)が疑われなければ、無理にCTを実施する必要はないと考えられています。また、放射線被曝がないということは、とくに妊婦に対して大きなメリットとなります。

CTでは超音波では分かりにくい虫垂周囲の変化・合併症などの診断がやり易いです。

したがって、

  • 肥満の患者
  • 痛みや炎症が強く、複雑性急性虫垂炎が疑われる患者
  • 病歴や身体所見と検査所見が一致しない患者
  • 虫垂炎以外の疾患との鑑別が必要な患者

などに絞ってCTを実施すべきであると考えられます。

一方で、妊婦や小児は超音波を重視するべきであると考えられます。

また、時間が許すならば、全ての原因不明な腹痛患者の精査の第一段階の検査として、「とりあえずエコーをサッと確認する」という考え方も悪くないと思われます。

ぜひ参考にして診療に役立ててみて下さい!

外科
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