鼠径ヘルニアの修復法Shouldice法について図解

外科

Shouldice法はEHSで推奨されている、鼠径ヘルニアの修復法のひとつです。

純組織修復法であるため、局所麻酔で実施可能であったり、感染が懸念され、メッシュを使用できない場合にも実施可能であるという特徴があります。

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鼠径管の解剖の概略

まずは鼠径管の断面図から。(無名筋膜など、細かい筋膜は省略)

鼠径ヘルニア 解剖

Bassini法との比較

Shouldice 修復は、Bassini 修復の原理を元にした修復法。

いくつかの組織層に張力を分散させた結果、再発率が低くなっている。Shouldice 法の再発率は1%程度。

下図がバッシーニ法(Bassini法)

Bassini法

精索のトンネリング→挙上

通常通り、精索をトンネリングし、周囲を剥離し、挙上する。

鼠径ヘルニア 手術

横筋筋膜切開

鼠径管後壁が露出している状態で、恥骨結節と内鼠径輪の間にて、横筋筋膜の切開を行う。

腹膜前腔の構造物を損傷しないよう注意しながら、上下の横筋筋膜のフラップを授動するため、鈍的剥離を行う。

ちなみに、ここまではBassini法と同様。

Bassini法 Shouldice法

Shouldice法

第一層

合成の非吸収性モノフィラメント縫合糸を使用する。

恥骨結節において、腸恥靭帯を、腹直筋鞘の外側縁に縫合することで連続縫合を開始する。

尾側の横筋筋膜フラップの端と、頭側のフラップの背側面とを縫合していく。

この連続縫合は、内側から外側へと横方向に進行し、内鼠径輪まで続く。

内鼠径輪は、鉗子の先端が通る程度に縫縮する。

Shouldice法

Shouldice法

第二層

内鼠径輪で、連続縫合糸は内側方向に折り返す。

頭側の横筋筋膜フラップの端を鼠径靭帯の棚部(shelving edge)の端に縫合していく。

尾側の横筋筋膜フラップの端と、頭側のフラップの背側面とを縫合している。恥骨結節で連続縫合は終了するのだが、糸は、第一層の縫合糸の端と結紮する。

Shouldice法

Shouldice法

第三層

2本目の合成の非吸収性モノフィラメント縫合糸を使用する。

この連続縫合は、内鼠径輪から始まり、内側に向かい、恥骨まで続く。

外腹斜筋腱膜に内腹斜筋を縫合する。

外腹斜筋腱膜側は鼠径靭帯のすぐ近くで、小さいバイトで縫合することがポイント。

Shouldice法

Shouldice法

第四層

恥骨から折り返して、内鼠径輪まで連続縫合を行う。

内腹斜筋と外腹斜筋腱膜とをさらに縫合する。

これにより、層の強度が倍増する。

内鼠径輪まで連続縫合したら、第三層の縫合糸の端と結紮する。

Shouldice法

Shouldice法

参考

The Shouldice technique for the treatment of inguinal hernia
The Shouldice repair has been refined over several decades and is the gold standard for the prosthesisfree treatment of inguinal hernias. A recurrence rate arou...

FAQs about the Shouldice Hernia Repair | Stony Brook Medicine

Shouldice Inguinal Hernia Repair in the Male Adult: The... : Annals of Surgery
989, 1578 adult males with a total of 1706 nonrecurrent inguinal hernias were prospectively and randomly allotted to undergo either a Bassini's repair, Cooper's...

No Mesh Hernia Repair - Women’s Health Services- Georgia SurgiCare

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