臍ヘルニアの5つの分類と臍形成の3つの方法

臍形成外科

消化器・一般外科医が成人の臍ヘルニアで臍形成を行う機会は度々あると思います。

臍ヘルニアで臍形成を行うのはもちろんですが、腹腔鏡手術が増えて、臍輪を切開することが増えてきた結果、消化器外科医がきれいな臍窩を形成できるというニーズが高まっていると思われます。

しかし、形成外科医ほどの熱意を持って臍窩を形成する消化器外科医はまだ少数派です。

ぜひこの記事を読んで、前向きの深くてきれいな臍窩を形成しましょう。

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臍ヘルニアの5つのタイプ

臍は臍帯が脱落した部位に生じた瘢痕です。臍窩では、皮下脂肪が欠損するため、陥凹します。

臍形成術には、いくつかの術式があります。

しかし、臍の変形にはバリエーションがあり、1つの術式のみで全てをカバーすることはできません。

そこで、臍ヘルニアをいくつかのタイプに分類して、それに応じた術式を行うことが提案されています。

Kajikawaらによる臍ヘルニアの分類

写真 20200726 95311.jpg

How to Reconstruct a Natural and Deep Umbilicus for All Kinds of Umbilical Deformities: Three Methods of Umbilicoplasty for Five Types of Deformities

  • Normal:正常な臍窩。陥凹している。
  • Type0:臍欠損。平坦な臍。
  • TypeⅠ:高さが15mm以下の小さな臍突出。小さなヘルニア門を認めることが多い。
  • TypeⅡ:高さが15mmを超え、基部の大きさも15mmを超える、大きな臍突出。大きなヘルニア門を認める。
  • TypeⅢ:高さが15超えるものの、基部の大きさは15mmを超えない、細長い臍突出。
  • typeⅣ:臍窩の中に小さな臍突出を認める、臍窩内臍突出。

この分類を行った後に、それぞれのTypeに合った術式を施行します。

この時のポイントとしては、深い臍窩を形成するためには、十分な長さの皮弁が必要ということです。

臍形成のための皮弁のデザイン法

皮弁のデザイン法は、3種類に大別されます。

第一法(皮弁法):S字切開やジグザグ切開と呼ばれる方法です。Type0やTypeⅠなどの皮膚に余裕がない場合は、S字切開で長い皮弁を作る方法が適しています。

第二法(縮小法):arrow-incisionと言って、矢印型に切開する方法です。皮膚の余剰部分が多いTypeⅡでは、この方法が適しています。頭側と尾側の余剰皮膚は切除されます。

第三法(分割・縫着法):臍輪を超えない縦切開による方法です。皮膚に過不足がないTypeⅢやTypeⅣに適しています。

臍形成の実際

臍形成の概略は、

  1. 皮弁の形成
  2. 皮弁を袋状に縫合
  3. 皮弁で形成した袋を筋膜に縫い付けて臍窩を形成する

というものです。

前述のような分類を行い、最適な方法で皮膚切開を行います。

臍ヘルニアを修復した後に臍形成に移ります。

臍形成

左右の皮弁を縫合し、突出した皮膚の袋を作ります。

皮膚の袋ができたら、それを翻転させ、陥凹した形にします。

それを創部の下端から臍の底に引き込みます。

あとは、創部の上端や下端の隙間から、皮膚の袋と臍の底とを縫合し、深い臍窩を形成します。

まとめ

消化器外科医もきれいな臍窩を形成できることが望ましい。

十分な長さの皮弁を確保し、深い臍窩を形成することが目標。

臍ヘルニアを突出の程度と幅で分類し、それに合わせた術式を選択する。

適切な術式で皮弁を形成したら、それを反転させて、創底部に引き込んで、深い臍窩にする。

外科
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